パラグアイ見聞記
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ついお隣りの国なので一度は行って見たい、と思っていたパラグアイ。15日のブラジル共和政体制定記念日を利用、週末にかけて駆け足旅行で訪問した。早朝から暑い中をめざす商工省及び中央銀行を訪問、データーも入手し、「終わりよければすべてよし」と言いたいところだが、それまで快調だった旅行が一変、パラグアイに別れをつげるシウダーデ・デル・エステ市のバスタミに、ブラジル領フオース・ド・イグアスー行きバスが来ないため、やむなく、これも数時間待ちぼうけをくっていたブラジル人女性と2人して、相乗りタクシーで夕闇迫る国境のパラナー河にかかる「友情の橋」を渡らざるを得なかったのは残念だった。
アスンション空港から市内へ
パラグアイのルッケへは、グアルーリョスから空路直行。機内アナウンスはポルトガル語、英語、スペイン語。路線にはメルコスールが冠せられ、その重要性が強調されている。午前11時30分の到着時、アスンションは31度の暑さ。
空港内に観光案内所があるが閉まっている。昼食後の開店を待つが一向に開きそうな気配がない。周囲の小売店は普通に開いている。新聞・書籍売店でやむなくパラグアイの経済関係統計資料の入手先を尋ねる。店主は訪日観光経験のある人で、目を細めて奈良、博多、名古屋、京都の市名をあげ往時を懐かしんだ後、「ブラジル地理統計院(IBGE)のような機関はないが、商工省や農務省だったら必ずありますよ」と行き先を親切に教えてくれた。
空港からアスンションの都心まで17km。途中通過する商工省ビル前でバスを降りたが、ここも閉まっている。通行人に聞いて、はじめてパラグアイでは政府機関の勤務時間が正午過ぎまでである事を知った。
メルコスールでは小国のハンデイーを背負うパラグアイの人口は600万人と少ない。その人口のうち200万人が、ルッケおよび近隣諸市をもって形成する大アスンション圏に住む。都市圏の中心部には高層ビルがいくつか立っている。サンパウロ市と違うのは市内に樹木が多く、緑に家屋がかくれてしまいそうな風景が続くことで、気分的に落ち着く。
市内のスーパーはどこもドアが閉まっていて中が見とおせず、お客はドアを開けて入る。店内商品は豊富で陳列が行き届いている。お客は自由に品物を選んで手にし、レジで支払う。ここではドル札は通用しなかった。旅行社も昨年まではドル支払いが利いたがいまはグアラニーでなければだめ。ホテルでは通用するのに。
そのホテルの若いボーイさんは、シウダーデ・デル・エステまでのバスの切符購入、グアルーリョス空港でレアルから替えたドルの再度のグアラニーへの両替、スーパーでの買い物等、頼みもしないのに真夏の暑さの中を汗を流しながら、全部付き添いで世話をしてくれた。親切に多謝。わずかのグアラニーのチップとピスコ1本を進呈した。夕方、ホテルに戻り、シャワーを浴びてから試飲したピスコの味は格別だった。パラグアイへの親近感がぐっと強まった感じだ。
パラグアイ商工省にて
翌朝、タクシーが連れて行ってくれた商工省は威風堂々とした建物内におさまっている。昨日、空港から中心街に向かう途中で、バスを降りて伺った商工省は支署か、その一部門だったのだろう。事情が分からず、アポもとっていない失礼な訪問者にも拘らず、本部では受付で快く応じてくれた。
応対下さったのは以外にも日本人の方。パラグアイ政府からアドバイザーとして招聘されている川名陽之介氏だった。Jicaからの出向。アドバイザー出向者2代目。
希望の資料は商工省ではむり、中央銀行なら揃っているとのこと。「海を持たないパラグアイは、穀物の陸路輸送によるパラナグアー港(パラナー州海岸)だけでなく、水路利用輸出もあります」と説明。大型プロジエクトでは、イタイプー水力発電所増設計画がある。新たにタービン2基を据えるもので2億㌦の投資。JBIC融資案とのこと。実現すれば、パラグアイは余剰電力をブラジルに売り、いまブラジルで騒がれている数年後の“アパゴン”(大停電)解決に少なからず寄与することになろう。
川名氏は、日本から戦後移住者の多いパラグアイではさきごろ、秋篠宮殿下をお迎えして移民70周年記念祭が盛大に挙行された。人口は少ないが、農業方面で活躍、貢献して日系人は高く評価され、パラグアイが親日国であること - 等々を強調した。
パラグアイ中央銀行にて
中央銀行も堂々たる造りである。調査部でパラグアイの国内総生産(GDP)、鉱工業生産、農業生産、国際収支、貿易動向、為替変動、インフレ等々のマクロ経済関係資料を入手できた。
牛肉輸出がトップ。ブラジルと違ってアフター疫がなく、ブラジル牛肉が各国で輸入制限されているのとは反対にパラグアイは牛肉輸出で大いに稼いでいる、との説明。大豆も主要輸出産物。工業面では食品工業がさかんである。
ここでも日系人の評価が高い。いまの陸軍司令官のカナサワ将軍、パラグアイ石油公団「ペトロパル」のタカハシ総裁など、トップクラスにある日系人名が挙げられた。中央銀行にも日系人幹部職員が数名いるとの事だった。
パラグアイ旅行、アスンション市内の物価等
期日:06年11月15~18日。
メルコスール域内国のため、パラグアイ入国にブラジル国籍者は身分証明書提示だけでよい。ただし5年以前取得は更新の必要あり。
諸物価: TAM航空のアスンション向け片道切符が、空港税含め509レアル。
当日公定ドル相場:1ドル=5350グアラニー。1レアルは2500、2600グアラニーあたり。
ホテル代:國際クラスのシェラトンは150ドル。投宿したホテル・アマルフィは35ドル(クーラー設備完備。朝のコーヒー付き)。
夕食代:同ホテル内10ドル。 同ホテル・ルームサービス:ビール1本6000、ソーダ水1本3500、ミネラル・ウオーター1本3500各グアラニー。
バス代:アスンション市からシウダーデ・デル・エステ市へは75000グアラニー。
全国紙:1部4000グアラニー。 タバコ1箱:マルボーロが5000グアラニー(フリーボックス赤なし)。ホテルでは禁煙だが例外を認めてもうらう。
コーヒー代:2000グアラニー。
タクシ代:メーターなく商工省まで2万グアラニーか。 髭剃り:1本1400グアラニー(スーパー)。
ピスコ1本:20,730グアラニー(スーパー。味よし、ピンガより飲みやすい)。
冷やしマテ茶:1箱1000グアラニー(これはフオス・ド・イグアスー売店で)。 帰国バス代:国境の町フオース・ド・イグアスー→サンパウロ市は各駅停止で121レアル(3時間おくれて18時間要した)。
(次回は、アスンション市からシウダーデ・デル・エステ市まで、及びマクロ経済一部を紹介)
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